伊坂幸太郎の魔王を読む 

魔王魔王
(2005/10/20)
伊坂 幸太郎

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伊坂作品の中でも異色になるこの『魔王』を読みました。神経を集中すると自分が心中でしゃべる言葉を他人がしゃべる能力を身に付けた安藤兄。ファシズムのように民衆を扇動し革命を謳う政治家犬飼。兄が死んだあとに能力を備える安藤弟。安藤弟が徐々に変化していくのを危惧する妻詩織。登場人物たちは個性的である。しかし作者が言わんとしているのは、現代社会においてはインターネットで情報がすぐに解る。しかし、安藤兄は常に考えろ!と自分自身にも問いかける。その反面、犬飼は情報社会を巧みに使い知名度を高め、民衆の応援を得る。そこで、安藤兄は、犬飼のやり方にいたたまれず行動に移す。これは、正しい事のなのか?流れに逆らい死んでしまう事が正しいか?問いかける。「呼吸」では、5年後安藤弟夫婦が主体となるが、人を動かすのに絶対的に金が必要か?幸せを感じるにはどのような時か?を問われます。とても現代社会で問題になる事に取り組んでいます。ぜひ、見て貰いたい作品です。

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